*よし愷そしょうじけん*
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*よし愷そしょうじけん**(ぜんがいそしょうじけん)とは、**うけたまわわ**12ねん(**845ねん**)に**ほうりゅうじ**の**そうりょ**・**よし愷**が、どうてらの**だんえつ**である**しょうなごん**とみちょくな**をこくそしたじけん。よくうけたまわわ13ねん(**846ねん**)にはいり、じけんのそしょうそのもののぜひをめぐって**ちょうてい**うちにおいてもんだいとなり、**べんかん**ばんよしお**によってこくはつされたとうじのどうりょうのべんかん5にんぜんいんがだんがいをうけてしょばつされた。*
*もくじ* |
[*へんしゅう*] *ほったん*
*このころ、ほうりゅうじはゆうりょくだんおちで**きめおうじ**(**しょうとくたいし**のおとうと)のしそんであるとみ**まさと**しのほごかにあった。だが、9せいきにはいるとのぼりよししがほうりゅうじのざいぶつやぬひをじこのしぶつのようにみなして、ときにはこれをばいきゃくしてじこのしゅうにゅうとしてあつかうようになった。とくにとみしのちゅうしんてきそんざいであったとみちょくなはちょうていにしゅっししてちゅうおうにおいてじむかんじんとしてしゅっせをとげると、そのけいこうにはくしゃがかかるようになった。*
*これにふんがいしたよし愷は**だじょうかん**べんかんきょく**にたいしてちょくなをてらざいのふとうばいきゃくとそのりえき押領のかどでこくそしたのである。とうじいた6めいのべんかんのうち、**ひだりだいべん**せい躬王**・**みぎだいべん**わけのまつな**・**ひだりちゅうべん**ばんしげるえき**・**みぎちゅうべん**ふじわらゆたか嗣**・**ひだりしょうべん**ふじわらたけしゆう**の5めいはしんりをおこない、じかめいに**おんる**のはんけつをくだした。このはんけつがくだされたせいかくなひづけはふめいであるが、うけたまわわ13ねんにはいるとしんねんの**じもく**をかわきりに5めいのべんかんはそれぞれいどうによってべんかんからハナレているため、はんけつじたいは5めいがそろっていたぜんねんのうけたまわわ12ねんのうちにだされたとみられている。*
[*へんしゅう*] *だんがい*
*ところが、のこり1めいのべんかんである**みぎしょうべん**ばんよしおは、しんぎにさんかせずにつぎの5てんをもんだいとした。*
- *そうりょであるよし愷がいちじてきにぞくがたのすがたをとらずにそしょうをていきしたのは、**そうにれい**(ゆうしじじょう)いはんである。*
- *よし愷がていそしたときにいちじてきにこうそくしたのはふとうであること。*
- *しんりのさい、べんかんがゆうざいがきまっていないちょくなを「かんぞくのしん」「むさぼもどゆきこ」とばとうしたこと(じかめいにたいしてへんけんをもってしんりをおこなったこと)。*
- *よし愷のそじょうが**そうつな**・**じぶしょう**をけいゆせずにべんかんがちょくせつじゅりしたのはてつづきいはんである。*
- *そじょうにちょくながこういをおこなったとされるめいかくなにちじきさいがないのは**闘訟りつ**(つげじんざいじょう)いはんである。*
*いじょうのてんをしてきしてはんけつむこうと5にんのべんかんのいほうこういをしてきした。だが、これらはとうじのちょうていのじむかんれいにおいて、べんかんのそしょうじゅりはとうぜんのようにおこなわれており、またそうにれいのとうがいじょうぶんはせいていこそおこなわれたものの、にっぽんのとうじのふうしゅうになじまずにじっさいにはおこなわれていなかったものであった。このため、うけたまわわ13ねんにはいるとぜんなんは**ひだりだいし**ともよしだむね**とともにこれをりつりょうにたいするいほうこういで5べんかんはぜん愷のために「しきょく」してちょくなをむりやりゆうざいにしたとして、だんがいしたのである。*
*だんがいをじゅりしたちょうていはべんかんにたいするしんぎをかいしして**めいほうはかせ**らに**めいほうかんぶん**のていしゅつをめいじる**かんせんじ**をくだした。とうじ、**めいほうどう**のけんいとされたあきらほうはかせけん**かんかいよしじかん**けんだいはんじ**さぬきえいただし**はとうしょべんかんのこういをむざいとしたが、ごにめいほうはかせ**ご輔長どう**・かんかいよしぬしてんけんひだりだいし**かわ枯かつなり**とともに5べんかんを「おおやけざい」(こうむじょうのしっさく)として**贖銅**50きんのしょぶんをくだすべきとした。これにたいして5めいをうったえたぜんなんとむねはこれは「わたしざい」(こうむにむかんけいなはんざい)であるとはんろんして**かいかん**のうえ贖銅10きんをかすようにもとめた。さらにだんじょうだい疏**かんぶまつなが**は、しんりでのじっさいのぶんたんよりばんしげるえき・ふじわらたけしゆうを「おおやけざい」、たを「わたしざい」とした。そのため、だじょうかんないぶでも5べんかんのこうどうはおおやけざいかわたしざいか、さらにわたしざいであればしきょくがあったのかというてん(「しきょくあいす」)でぎろんがふんきゅうした。このかんの**9つき27にち**にだんがいされていたぜんひだりだいべんである**さんぎ**わけのまつながぼっしている。*
*ところが、そしょうとうじはべんかんのちいにはおらずだんがいとうじしゃではない**けんひだりちゅうべん**おののたかむら**(うけたまわわ13ねん**5つき23にち**にんめい)が「しきょくをおかしていなくても、もともとべんかんにけんげんがないさいばんをおこなったいじょう、こうむではなくわたしざいである」とするぜんなんのしゅちょうにどういしてぜんなん・そうがしゅどうしてさくせいしたそうあんにしるしたために、だじょうかんもこれをりょうしょうするながれとなり、うけたまわわ13ねん**11つき14にち**には5めいぜんいんのだんがいをみとめ、さきにしきょしたわけのまつないがいの4めいをかいかんのうえ贖銅10きんをかす**だじょうかんふ**が**おさかべしょう**にくだされ、あやまったあきらほうかんぶんをさくせいしたとしてさぬきえいただし・ご輔長どう・かわ枯勝なるの3めいもかいにんされた。そしょうをおこしたよし愷もさぬきえいただしやばんよしおのしゅちょうどおり**むちざい**40のしょぶんをうけたとみられているがふめいである。さらによくうけたまわわ14ねん**5つき27にち**(**847ねん**)には4にんのもとべんかんの**いき**がはきされ、**よしみさち**がんねん**12つき25にち**にはしぼうしたとみられるふじわらたけしゆういがいの3めい(せい躬王・ばんしげるえき・ふじわらゆたか嗣)をそれぞれ**いかい**を1とうこうかくしたうえでさいじょしている。なお、そしょうそのものがむこうとなったためにとみちょくなはむざいとなったものの、ちほうかんにてんにんさせられたらしく、のちによしみさち2ねん(**849ねん**)には、**とよまえ**ごんもり**であったじかめいにむほんのうたがいをかけられている。*
[*へんしゅう*] *びこう*
*このじけんはしょうとくたいしゆかりのとみしの**してら**としてとらえられてきたほうりゅうじにおけるふっこう・じりつのためのうんどうのえんちょうじょうにあるとされ、**にっぽんぶっきょうし**においてこだいじいんからちゅうせいじいんへのてんかんをはかるかときにおいてはっせいしたじけんとかんがえられている。*
*また、このじけんはうけたまわわ9ねん(**842ねん**)におきた**うけたまわわのへん**のえんちょうととらえられ、どうじけんでおこなわれた**ふじわらりょうぼう**をちゅうしんとする**ふじわらきたか**による**ばんし**・**たちばなし**のはいせきにたいするばんよしおのはんげきとするけんかいがあり、これはせい躬王とわけのまつながうけたまわわのへんのさいのとりしらべをおこなったこととからめてゆうりょくとされ、これがごの**応天もんのへん**につづくふせきとするみかたがゆうりょくではある。だが、うけたまわわのへんをたしはいせきよりも**こういけいしょう**をめぐるせいへんとしてのそくめんをじゅうしするけんかいにたつと、りょうしのばんし・たちばなしのちゃくりゅうであるばんよしお・**たちばなしおおやけ**らはうけたまわわのへんごもじゅんちょうにしゅっせしていることや、うけたまわわのへんのけっか、ぜんなんがそっきんとしてつかえるにんみょうてんのう・**ふじわらじゅんこ**しょせいの**みちやすししんのう**(**ふみのりてんのう**)がりったいしされたことでかれもまたしゅっせのきかいをえていることなど、うけたまわわのへんをめぐってふじわらりょうぼうやせい躬王とたいりつするひつようせいはひくいとされている。さらにばんよしお・ともよしだむねがおなじたたきあげのだじょうかんじむかんりょうであるとみじかめいにたいしての「なかまいしき」をゆうしていたかのうせいもひていできない。*
*いずれにしても、りつりょうほうにつうじたばんよしおがほうとじつむのかいりのじじつにめをつけ、じょういしゃのたいりょうはいせきによってじこのしゅっせをはかったこうどなせいじてきけいさんがあったとかんがえられる。いご、ぜんなんはにんみょう・ふみのりりょうてんのうのもとでじゅんちょうにしょうしんしていくことになる。*
[*へんしゅう*] *さんこうぶんけん*
- *やすだまさひこ「よし愷そしょうじけん」(『にっぽんこだいしじてん』(あさくらしょてん、2005ねん)*ISBN 978-4-254-53014-8*)*
- *そねまさと「よし愷」(『へいあんじだいしじてん』(かどかわしょてん、1994ねん)*ISBN 978-4-04-031700-7*)*
- *そねまさと「よし愷そしょうじけん」(『にっぽんしだいじてん3』(へいぼんしゃ、1993ねん)*ISBN 978-4-582-13103-1*)*
- *わたなべなおひこ「よし愷」(『こくしだいじてん8』(よしかわこうぶんかん、1987ねん)*ISBN 978-4-642-00508-1*)*

